組込みテンプレートタグ
以下は、中心となる テンプレートエンジン構文 に従うことで利用できる、組み込みのタグです。
こことは別に Java エクステンション マニュアルページがあります。
a
a タグはコントローラのアクションへの HTML リンクを挿入します。
#{a @Application.logout()}Disconnect#{/a}
以下のようにレンダリングされます:
<a href="/application/logout">Disconnect</a>
もし呼び出そうとしているアクションが GET メソッドを使用して起動するどんなルートも持たない場合、Play は自動的に、リンクをクリックしたときに JavaScript を使ってサブミットする隠しフォームを生成します。
authenticityToken
どのフォームでも使用できる、生成されたトークンを含む hidden input フィールドをレンダリングします。クロスサイトリクエストフォージェリ の段落を参照してください。
#{authenticityToken /}
以下のようにレンダリングされます:
<input type="hidden" name="authenticityToken" value="1c6d92fed96200347f06b7c5e1a3a28fa258ef7c">
cache
タグパラメータにキャッシュのキーを指定し、 play.cache.Cache API を使ってタグの内容をキャッシュします。
#{cache 'startTime'}
${new java.util.Date()}
#{/cache}
デフォルトでは、タグの内容は永久にキャッシュされますが、 for パラメータで有効期間を指定することができます。
#{cache 'currentTime', for:'3s'}
${new java.util.Date()}
#{/cache}
doLayout
このタグは、テンプレート継承と共に使用し、評価された子テンプレートの内容を挿入します。
<!-- common header here -->
<div id="content">
#{doLayout /}
</div>
<!-- common footer here -->
else
当然、 if タグと共に使用されます。
#{if user}
Connected user is ${user}
#{/if}
#{else}
Please log in
#{/else}
一方で、 list タグと共に使用することも可能であり、list が空の場合に実行されます。
#{list items:task, as:'task'}
<li>${task}</li>
#{/li}
#{else}
Nothing to do...
#{/else}
elseif
#{if tasks.size() > 1}
Busy tasklist
#{/if}
#{elseif tasks}
One task on the list
#{/elseif}
#{else}
Nothing to do
#{/else}
else と同様に、 listタグと共に使用することも可能です。
error
入力エラーが存在する場合に、タグパラメータでフィールドを指定して、エラーメッセージを出力します。
#{error 'user.name'/}
オプションの field パラメータを使って、違うフィールドのエラーメッセージを使用することができます。これは、複数のフィールドで共通のエラーメッセージを共有する場合に便利です。
#{error 'contact.street', field:'contact.address'/}
#{error 'contact.city', field:'contact.address'/}
#{error 'contact.country', field:'contact.address'/}
errorClass
タグパラメータで指定したフィールドに入力エラーがある場合に hasError という文字列を出力します。これは、エラーがある入力フィールドに対する CSS クラスを設定する場合に便利です。
<input name="name" class="#{errorClass 'name'/}">
これは、以下と等価です:
<input name="name" class="${errors.forKey('name') ? 'hasError' : ''}">
errors
現在のバリデーションエラーをくり返します。
<ul>
#{errors}
<li>${error}</li>
#{/errors}
</ul>
このタグはボディに暗黙的な変数を定義します。
- error, エラーです
- error_index, エラーの index で、1 から始まります
- error_isLast, 最後の要素の場合に true になります
- error_isFirst, 最初の要素の場合に true になります
- error_parity, odd と even が交互に値になります
<table>
<tr><th>#</th><th>Error</th></tr>
#{errors}
<tr class="${error_parity}"><td>${error_index}</td><td>${error}</td></tr>
#{/errors}
</table>
extends
そのテンプレートに、他のテンプレートを継承させます。
#{extends 'main.html' /}
field
field タグは Don’t Repeat Yourself の精神に基づいたヘルパです。このタグは次のようにして動作します:
以下のように書く代わりに:
<p>
<label>&{'user.name'}</label>
<input type="text" id="user_name" name="user.name" value="${user?.name}" class="${errors.forKey('user.name') ? 'has_error' : ''}">
<span class="error">${errors.forKey('user.name')}</span>
</p>
以下のように書くことができます:
#{field 'user.name'}
<p>
<label>&{field.name}</label>
<input type="text" id="${field.id}" name="${field.name}" value="${field.value}" class="${field.errorClass}">
<span class="error">${field.error}</span>
</p>
#{/}
何度も何度も user.name をくり返してはいけません。
form
form タグを挿入します。HTTP メソッドはルートから推測され、デフォルトは POST です。指定した URL に対して GET と POST の両方が設定されている場合、このタグはデフォルトでは最初に routes に定義されているものを使用します。
- オプションの id 属性は、form 要素に id を設定します。
- オプションの enctype 属性は、フォームのデータエンコーディングを設定します。デフォルトは ‘application/x-www-form-urlencoded’ です。
文字セットエンコーディングは常に ‘utf-8’ です。
#{form @Client.create() , id:'creationForm' enctype:'multipart/form-data' }
...
#{/form}
以下のようにレンダリングされます:
<form action="/client/create" id="creationForm" method="POST" accept-charset="utf-8" enctype="multipart/form-data">
...
</form>d
get
set タグで定義された値を検索します。get/set メカニズムを使うことで、テンプレート間、すなわちレイアウトと子テンプレート間で値をやり取りすることができます。
<head>
<title>#{get 'title' /}
</head>
以下のように、title が指定されていない場合には “Homepage” を表示するような方法で、このタグを使用することもできます。
<head>
<title>#{get 'title'}Homepage #{/}
</head>
i18n
ローカライズされた Javascript メッセージを外部化します。ローカライズされたメッセージは i18n() 関数を使うことで JavaScript から利用することができます。
conf/messages ファイルに訳語を定義してください。
hello_world=Hello, World !
hello_someone=Hello %s !
テンプレート (またはレイアウト) ページにメッセージを取り込んでください:
#{i18n /}
そして JavaScript からキーを使って検索してください:
alert(i18n('hello_world'));
alert(i18n('hello_someone', 'John'));
if
指定された条件を評価し、true の場合はタグボディを評価します。
#{if user.countryCode == 'en"' }
Connected user is ${user}
#{/if}
条件を組み合わせて使用する場合は、以下のようにします:
#{if ( request.actionMethod == 'administer' && user.isAdmin() ) }
You are admin, allowed to administer.
#{/if}
ifError
対応する入力項目がエラーである場合、タグの内容がレンダリングされます。
#{ifError 'user.name'}
<p>
User name is invalid:
#{error 'user.name' /}
<p>
#{/ifError}
ifErrors
バリデーションエラーが発生している場合、タグの内容がレンダリングされます。
#{ifErrors}
<p>Error(s) found!</p>
#{/ifErrors}
ifnot
きれいに #{if !condition} を書き換えます。
#{ifnot tasks}
No tasks today
#{/ifnot}
include
別のテンプレートを取り込みます。取り込み側のテンプレート上の全ての変数は、取り込んだ側のテンプレートにて直接利用することができます。
<div id="tree">
#{include 'tree.html' /}
</div>
jsAction
この #{jsAction /} タグは、サーバアクションに基づいた URL と自由な変数から成る JavaScript 関数を返却します。この関数では AJAX リクエストを行わないので、返却された URL を使って手作業で Ajax リクエストを実行する必要があります。
例を見てみましょう:
GET /users/{id} Users.show
クライアント側でこのルートをインポートすることができます:
<script type="text/javascript">
var showUserAction = #{jsAction @Users.show(':id') /}
var displayUserDetail = function(userId) {
$('userDetail').load( showUserAction({id: userId}) )
}
</script>
list
オブジェクトのコレクションをくり返します。
<ul>
#{list items:products, as:'product'}
<li>${product}</li>
#{/list}
</ul>
このタグは、ボディに暗黙的な変数を定義します。変数名には、接頭辞としてループ変数名が付きます。
- name_index, アイテムの index で、1 から始まります
- name_isLast, 最後の要素の場合に true になります
- name_isFirst, 最初の要素の場合に true になります
- name_parity, odd と even が交互に値になります
<ul>
#{list items:products, as:'product'}
<span class="${product_parity}">${product_index}. ${product}</span>
${product_isLast ? '' : '-'}
#{/list}
</ul>
items パラメータはオプションであり、デフォルトの arg 引数で置き換えることが可能です。
このため:
#{list items:users, as:'user'}
<li>${user}</li>
#{/list}
を、以下のように書き換えることができます:
#{list users, as:'user'}
<li>${user}</li>
#{/list}
Groovy の range オブジェクトを使うことで、容易に for ループを作ることができます:
#{list items:0..10, as:'i'}
${i}
#{/list}
#{list items:'a'..'z', as:'letter'}
${letter} ${letter_isLast ? '' : '|' }
#{/list}
as パラメータもまたオプションです。デフォルト変数名として _ を使用します:
#{list users}
<li>${_}</li>
#{/list}
option
テンプレートに option タグを挿入します。
- value - option の値
#{option user.id} ${user.name} #{/option}
これは、以下のように出力されるでしょう:
<option value="42">jto</option>h2. <a name="script">script</a>
テンプレートに script タグを挿入します。利便性のため、このタグは /public/javascripts 内のスクリプトを参照します。
- src (必須) - /public/javascripts パスを含まないスクリプトファイル名
- id (オプション) - 生成された script タグの id 属性の値
- charset (オプション) - ソースのエンコーディングを設定します - デフォルトは UTF-8 です
src パラメータはデフォルトの arg 引数に置き換えることもできます。
#{script 'jquery-1.4.2.min.js' /}
#{script id:'datepicker' , src:'ui/ui.datepicker.js', charset:'utf-8' /}
render
タグパラメータでパスを指定してテンプレートをレンダリングします。パスは絶対パスか、または /app/views に対する相対パスです。
#{render 'Application/other.html'/}
select
テンプレートに select タグを挿入します。
- name (必須) - select 要素に name 属性を設定する
不明な属性はすべて HTML 要素として取り扱われ、“そのまま” レンダリングされます。
#{select 'booking.beds', value:2, id:'select1'}
#{option 1}One king-size bed#{/option}
#{option 2}Two double beds#{/option}
#{option 3}Three beds#{/option}
#{/select}
これは、以下のように出力されるでしょう:
<select name="booking.beds" size="1" id="select1" >
<option value="1">One king-size bed</option>
<option value="2" selected="selected">Two double beds</option>
<option value="3">Three beds</option>
</select>
このタグは items 属性を使って options を生成することもできます。
- items (オプション) - options を作成するために使われるオブジェクトのリスト
- value (オプション) - items の中の選択された要素
- labelProperty (オプション) - それぞれのアイテムについて option のラベルとして使用される属性
- valueProperty (オプション) - それぞれのアイテムについて option の値として使用される属性。デフォルトは id
例えば、いずれも name 属性を持つ User のリストが与えられているとして:
#{select 'users', items:users, valueProperty:'id', labelProperty:'name', value:'User-5', class:"test", id:'select2' /}
これは、以下のように出力されるでしょう:
<select name="users" size="1" class="test" id="select2" >
<option value="0" >User-0</option>
<option value="1" >User-1</option>
<option value="2" >User-2</option>
<option value="3" >User-3</option>
<option value="4" >User-4</option>
<option value="5" selected="selected">User-5</option>
</select>
set
同じテンプレートかレイアウトにおいて get タグを使って検索できる値を定義します。
#{set title:'Admin' /}
#{set style:'2columns' /}
変数を使用することも可能です:
#{set title:'Profile of ' + user.login /}
変数の値をボディ内で定義することも可能です:
#{set 'title'}
Profile of ${user.login}
#{/set}
stylesheet
テンプレートに link タグを挿入します。利便性のため、このタグは /public/stylesheets 内の CSS ファイルを参照します。
- src (必須) - /public/stylesheets パスを含まないファイル名
- id (オプション) - 生成された link タグの id 属性の値
- media (オプション) - media 属性の値: screen, print, aural, projection…
- title (オプション) - title 属性の値 (または説明)
src パラメータはデフォルトの arg 引数に置き換えることもできます。
#{stylesheet 'default.css' /}
#{stylesheet id:'main', media:'print', src:'print.css', title:'Print stylesheet' /}
verbatim
Java 拡張の raw() のように、しかしタグボティ全体のテンプレート出力における HTML エスケープを無効にします。
${'&'}
#{verbatim}${'&'}#{/verbatim}
この例の場合、最初の行は & を出力しますが、二番目の行はアンパサンドを出力します。